2024/05/28
くるす内科医院の来栖でございます。
このたびは、赤尾病院様の開業に際しまして、こうして式典にお招きいただきましたこと、誠に嬉しく思っております。
私どもは、主に内科の診療を行う町医者でございまして、院長の赤尾先生とは十年来の仲でございます。十年前に彼がうちの病院に医師としてやってきてくれたのがお付き合いの始まりで、長い間、ずいぶんと彼に助けられてまいりました。
赤尾先生には大きな病院でお勤めされていた経験もありましたし、何より物腰が柔らかです。うちにはご年配の方やお子様もたくさんいらっしゃいまして、より繊細なご対応が求められますが、来院される患者様は口を揃えて「赤尾先生に診てもらいたい」とおっしゃいます。何より、彼の優しい人柄に安心されるのでしょう。具合が悪そうにして来られた患者様も、彼と話して、お帰りになる頃には心なしか顔色がよくなっている、なんてこともございます。
このたび、いわゆるのれん分けという形で赤尾病院様が開業されたわけでございますが、赤尾先生の活躍を間近で見てきた身としましては、これからのご活躍を心から楽しみにする一方、戦々恐々としている部分もございます。一緒にお仕事をしていた頃から、私よりも赤尾先生のもとに患者様が集まっていましたから、これは本格的にうちに閑古鳥が鳴くのでは?と、ライバル意識とでもいうのでしょうか、自分もしっかりと役目を果たさないとな、と気持ちを新たにしている次第です。
若い世代に、赤尾先生のような期待の新星が現れるのは本当に喜ばしいことです。私どもの業界としましては、繁盛するのは本意ではないところで、何より患者様の健康が一番なのですけれども、彼のように優秀で、心の温かい医師がいるということは、それだけで患者様の心の支えになります。また現在、町医者の数が減ってきていると言われていますが、大学病院のような大きな病院よりも、患者様と医師との距離が近い医院は、これからの時代に必ず必要で、大きな役割を担うものだと私は考えております。
赤尾先生、赤尾病院の皆様におかれましては、きっとたくさんの患者様の心の拠り所となり、町の健康を守る柱のひとつとなられることでしょう。これからのご活躍が本当に楽しみです。
私どもも引き続き、患者様の健康を守ることに尽力し、もしものときには赤尾病院様と連携して職務に取り組んでまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
赤尾先生、これからも一緒に頑張っていきましょうね!
【締めの言葉】