2025/03/09
以下をアップしました。
看護師の2025年問題に触れていますので、少し整理をします。
「看護師の2025年問題」とは、2025年を迎えると看護師の需給バランスが変化し、看護師の過剰供給が懸念されるという問題です。その背景には「平成26年度診療報酬改定」による高度急性期病棟の規模縮小が大きく影響しています。しかしながら、他の病棟や医療分野では看護師が大いに不足しており、この不均衡が大きな課題となっています。
平成26年度診療報酬改定と高度急性期病棟の縮小
平成26年度の診療報酬改定では、医療制度全体の効率化と質の向上を目的に、病床数の見直しや機能分化が行われました。特に高度急性期病棟に関しては、重症度の高い患者に対応する役割が強化される一方で、不要な入院を減らし、病床を効率的に運用することが目指されました。その結果、高度急性期病棟の規模が縮小され、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟への移行が促進されました。
高度急性期病棟には多くの看護師が配置される必要がありましたが、病床数の縮小に伴い、そこでの看護師の必要数も減少することとなりました。このことが、看護師の2025年問題、つまり看護師の供給過剰が懸念される状況を引き起こしています。
他の医療分野での看護師不足の現状
一方で、急性期医療から地域包括ケアや在宅医療、介護施設などへのシフトが進む中で、これらの分野では看護師の需要が増加しています。しかしながら、これらの分野では看護師の確保が追いついておらず、慢性的な人手不足が発生しています。この需給バランスの不均衡は、看護師の配置が高度急性期医療に集中していたことや、在宅医療や地域ケアでの労働環境や待遇が依然として改善されていないことが一因です。
看護師の配置が偏ることにより、特に地方や高齢者施設、精神科病棟など、専門的なケアが必要な現場での看護師不足が深刻化しており、地域格差や特定分野での人手不足が大きな課題となっています。
看護師の需給バランスを改善するために
高度急性期病棟の縮小により、看護師の過剰が懸念される一方で、地域包括ケア病棟や在宅医療、介護施設、精神科病棟などでの看護師不足は深刻です。このような需給バランスの不一致を解決するためには、看護師の労働環境を改善し、看護師が異なる医療分野へ移行するための再教育やスキルアップ支援が必要です。
看護師の適切な再配置を進めることで、日本の医療体制全体の質を向上させ、看護師の過剰・不足問題の解決に向けた取り組みが求められています。地域社会に密着した医療提供が重要視される今、看護師の役割を再定義し、各分野で看護師が最大限に力を発揮できる環境を整えることが必要です。
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看護師（新婦）の結婚式で述べる看護師長の祝辞
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