2025/03/09
以下をアップしました。
ちょっと話を具体的にして言いますと、上場企業の社長の就任挨拶となると、録画での配信が適しているかもしれません。
理由としては以下の点が挙げられます。
1. 上場企業の社長は、株主や投資家、取引先、従業員など多くのステークホルダーに向けてメッセージを発信する立場にある。したがって、スピーチの内容はもちろん、その伝え方についても、慎重に検討し、準備する必要がある。
2. 録画であれば、事前に原稿を推敲し、必要に応じて撮り直しができるため、ミスを最小限に抑えることができる。スムーズで洗練されたスピーチは、社長の能力の高さや会社の安定感を印象付けることにつながる。
3. 上場企業の社長のスピーチは、企業の公式な立場を表明するものであり、その内容や言葉の選び方には細心の注意が求められる。生配信では、不用意な発言によって誤解を招いたり、株価に影響を与えたりするリスクがある。
4. 録画では、字幕やグラフィックを付けることで、スピーチの内容をより明確かつ印象的に伝えることができる。
もちろん、生配信ならではの臨場感やリアリティを重視するという選択肢もありえます。社長の人となりを伝えたいという意図があるなら、生配信を選ぶこともあるでしょう。
ただ、総合的に考えると、上場企業の社長の就任挨拶という場では、録画での配信のほうが無難で効果的だと言えそうです。スピーチの内容と質を重視し、ミスを最小限に抑え、企業としての公式見解を明確に伝えることが求められるからです。
無難を好む企業が多い気がする
多くの企業、特に上場企業は「無難」であることを好む傾向にあります。
その背景には以下のような理由があると考えられます。
1. リスク回避: 企業は株主や投資家の利益を守る義務がある。予期せぬ出来事によって株価が下がったり、企業イメージが損なわれたりするリスクを避けようとする。
2. 安定志向: 企業は安定的な成長と利益の確保を目指す。無難な選択は、短期的には大きな成果は得られないかもしれないが、失敗のリスクも少ない。
3. 社会的責任: 上場企業は社会的な影響力が大きいため、その言動には責任が伴う。無難な選択は、社会的な批判を避けることにつながる。
4. ステークホルダーの期待: 株主、投資家、従業員、取引先など、企業を取り巻くステークホルダーは、企業に安定性と予測可能性を求める傾向がある。
ただ、ここで考えたいのは、「無難」であることが必ずしも良い結果につながるとは限らないということです。
社長の挨拶は、たとえばそれが重要な場面での挨拶であれば、自身の思いや方針を伝える重要な機会です。録画で完璧を目指すあまり、スピーチがマニュアル化し、社長の個性や熱意が伝わらなくなるリスクがあります。
また、ミスを恐れるあまり、挑戦的なビジョンを示すことを避け、平凡な内容に終わってしまうかもしれません。
一方で、生配信での挨拶は、多少のミスはあっても、社長の人となりや思いが直接伝わるというメリットがあります。
完璧ではないかもしれませんが、新しいことに挑戦し、変革を推し進めようとする姿勢は、従業員をはじめとするステークホルダーに好印象を与える可能性があります。
結局のところ、大切なのは、社長の思いを率直に、熱意を持って伝えることだと思います。
無難に録画で撮るか、多少のリスクを取って生配信で臨むかは、社長自身の判断になりますが、どちらを選ぶにせよ、自分の言葉で語りかけることが重要ではないでしょうか。