昨年の秋ごろだったでしょうかね。「そういえば」と思う出来事がありまして。
お二方、喪主の挨拶の原稿を先に作っておいてほしいというご要望をいただきました。
どちらも平素、会社の関係の原稿作成をご依頼いただいている依頼者様でいらっしゃるのですが、そのときは、事前に喪主の挨拶の原稿を準備しておきたいというご要望でした。
たしかに、稀にご存命中の方のご葬儀に備えて、事前に作成をとご希望される方はいらっしゃいますが、それでも、来るべき時がある程度見える段階でご連絡いただく場合が多いのですが、お二方の場合は、まだお父様、お母様がご存命で、来るべき時はどうやらずいぶん先のことになるであろう段階でのご依頼でした。
私どもの別業務である、結婚式の祝辞(お祝いの挨拶)のご依頼の際にも、「祝辞を社員から頼まれるかもしれないから先に準備を」というお客様はいらっしゃいますが、
結婚式の祝辞 社長・上司(主賓)の立場
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喪主の挨拶は、結婚式の祝辞とはかなり性格が異なります。
お二方ともご依頼の時期が重なりましたので(たまたまかもしれませんが)、「なんでだろう」と思い巡らせたところ、どちらの依頼者様も、自身が会社の代表者様で、親御さんは会長あるいはそれに準じる会社のお立場であるというのが共通点でした。
おそらく、日常を忙しくされていらっしゃる中で、前代表である自身の親の衰えを感じるようになり、先に準備をしておいたほうが、葬儀や社葬、お別れ会などのご準備の際にバタバタしなくてもいいように、とお思いになったのかもしれません。
私どもの作成過程では、はじめにお電話でのヒアリングを行ないます。
その際にお父様やお母様とのこれまでのことや、逝去されてからのことなどもお伺いさせていただくのですが、ご存命でいらっしゃる中で、なかなかお気持ちを整理するのが難しいのではないかと、思うわけですが、それでも少しずつ少しずつ、来るべき時が来てしまったときのことを想像してお話をいただき、円滑に作成をさせていただきました。
ご存命でいらっしゃる中での打ち合わせだからこそ、お話をいただける大切な内容もあり、私どもとしては大変興味深くお話をお伺いさせていただきました。
きっと誰しも、自身が喪主という役割を担うことになったとき、悲しんでいる暇がないと言いますか、いろいろな準備に追われてしまって、忙しさが悲しみをかき消してくれる状態ではないかと思います。
そういう意味では、すべてのことが終了し、後日、静かな我が家でふと親のことを思い出したときに、本当の純粋な親への気持ちが沸いて出てくるのではないかと思います。
喪主の挨拶の例文をご準備しています。
喪主の挨拶 例文(父親の葬儀で息子が挨拶する)
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