ただいまご紹介いただきました、割烹紀伊の富永でございます。
本日はこのようなおめでたい場に居合わせることができ、また、愛一郎君と幸子さんの幸せいっぱいの笑顔を拝見することができ、大変嬉しく思っております。
ご臨席の皆様が大勢いらっしゃるなかで恐縮ではございますが、一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。
どうぞ皆様、お席におつきください。
愛一郎君、幸子さん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家、ご親族の皆様におかれましても、今日のような雲一つない青空の下での結婚式、そして、こうして華やかな披露宴が執り行われており、お慶びも一層のことと存じます。誠におめでとうございます。
愛一郎君が我が料亭に料理人として来られたのは、今から九年前のことです。以前よりお父様である清さんと一緒にお客様としてよく足を運んでくださっており、いつもカウンターに座られてたわいもない話で盛り上がっておりました。
愛一郎君が店に来るといつも左端の席を選んでいたのは、そこからが一番料理人の姿が見えるという理由だったことは後から聞き、高校生の頃から料理人になるという夢を持っていたことに驚きました。そして、「ここの料理人になるとずっと決めていました。働かせてください」と卒業後初めて一人でやって来た日のことを忘れることはありません。
以来、揚げ場、焼き場から始めて、努力を続け、今では刺し場で腕を磨かれております。料理人としての腕はもちろんのこと、盛り付けやお皿においても独自の個性を活かし、新たな創作料理を生み出してくれております。
また、お客様の笑顔を本当に大切にしており、そのための努力を惜しまない立派な料理人です。仕事中ふと彼の姿を見ては、今こうして夢を叶え、自分がずっと見てきた場所に立って料理をしているのだなあと感慨深く思うことがあります。
そんな愛一郎君からご結婚の報告をいただいたときには、料理人は休みが少なく遊ぶ時間も限られているため、幸子さんと家族になることで、一緒に過ごす時間が今までよりも増えると思い、大変嬉しく思いました。
これからは一家の大黒柱として家族を守り、家庭を持った一人前の男として成長し、いずれは料理長となることを期待しています。
幸子さんと一緒に過ごす時間を大切にして、明るく楽しい家庭を築いていってください。
最後になりますが、お二人の幸せとご両家のご健康を願い、お祝いの言葉に代えさせていただきます。
本日は誠におめでとうございます。
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