本日、明村女子中学校を卒業される八十名の皆さん、おめでとうございます。
実は私も明村の第二十三期卒業生でございまして、こうして壇上から皆さんの並んだ姿を拝見していて、とてもなつかしい気持ちになります。
今、皆さんの胸にはどんな思いが行き来しているのでしょうか。私立中学に進学を決めたと言うことで、小学校の友人と離れ新しい環境となり戸惑いを覚えたこと、けれど、すぐに友人に恵まれて、楽しい学校生活を送れたこと、皆さんを導き励ましてくださった先生方に対する感謝、部活で精いっぱい汗を流したという充実感、さまざまだと思います。それらの経験ひとつひとつが、皆さんを成長させ、そしてこれからの歩みの支えとなっていくことでしょう。
四月からは新しい生活がはじまります。ほとんどの方はこのまま内部進学となり、三年間つちかった友情は続いていきますが、同時に外部から入学してくる方との出会いもあると思います。ぜひ、いろんな人と積極的に交流して、いろんな考え方に触れ、刺激を受けてください。
自分と違う考えや振る舞いをする人に出会ったとき、なぜそういった行動をとるのか、その背景を考えて理解するのは、とても大切なことです。
最初は嫌な思いをすることもあるかもしれません。譲ったり我慢をする場面もあることでしょう。けれど、理解しあうということを決してあきらめずに、根気強く自分の考えを伝えていったり、接し方をいろいろ試してみてほしいのです。たとえ結果は思いどおりにならなくても、そういった経験で学ぶことは多いはずです。
私自身も中学高校を通して、さまざまな意見を持つ友人に恵まれました。友人が一人増えるたびに、世界がひとつ広がったような喜びがありました。また、私が悩んだり壁にぶつかったとき、違った角度から物事を見ている友人からの意見はとても参考になりましたし、反対に友人が悩んでいるとき、私の意見を伝えると感謝されました。
これから皆さんはいろんな場所でいろんな人間関係を築いていきます。そのなかで、それぞれの個性を受け入れる心の大きさと、互いを認め合う視野の広さを育まれることを願っています。たくさんの人と積極的にかかわり、どうぞ充実した高校生活をお過ごしください。
最後になりましたが、三年間、お世話になりました先生方とPTA活動にご理解とご支援をいただきました保護者の皆様に、この場をお借りしまして感謝申し上げます。ありがとうございました。
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