
保育園の園舎の新築。
耐震基準が変更されてから、また、東日本大震災があって以降、保育園に限らず、小学校も中学校も、園舎・校舎の新築が多くなっているようです。
小学校や中学校の場合は、統廃合が進んでいる影響もあるかもしれませんね。
今回は保育園の新園舎の竣工式を例に、ご挨拶内容のポイントをお伝えします。
竣工式に参加する方の内訳を整理してみますと、おのずと重要なことが見えてきます。
1、園長は竣工式の主催者である
当然といえば当然ですが、これはかなり重要な事柄です。
通常、竣工式に限らず、さまざまな式典では、お祝いをする側とされる側とに分かれます。
園長は、園を司る立場ですから、今回の場合、お祝いをされる側になります。
お祝いをされる側を言い換えると、御礼を申し上げる側になります。
仮に園の経営者でなくとも、園を代表していますので、間違っても「新園舎の完成おめでとう」と、ひとごとのように言ってはいけません(笑)
2、保育士、看護師、栄養士の立場
保育士、看護師、栄養士の皆さんは、いわゆる園の職員、スタッフになります。
ですから、園長と同じく、御礼を申し上げる側の立場ですが、園長とは異なり、園の代表者ではありません。おそらく竣工式当日も、壇上からご挨拶をすることもないはずです。
3、出席者の内訳を把握する
おおかたの場合、新園舎の竣工式に出席してくださる方々は、保護者、園児、設計事務所の担当者、建設会社の担当者、県や町の職員(あるいは議員)です。
彼らに共通するのは、お祝いをする側、つまり園から見ますと「ご多忙中、わざわざご出席をいただいた皆様」ということになります。
以上をもとに、園長が話すべき内容を整理していきますと、
○あくまで御礼を申し上げることを柱にする。
○園の職員、スタッフとともに、しっかりと職務(園児の保育)に取り組んでいくことを伝える(改めての決意)
○保護者に対して、新しい園舎によって、子どもたちにとって今まで以上によい環境で保育ができることをお話しする。(強調する)
○設計事務所・建設会社の担当者に対して、その労をねぎらう。
○県や町の職員(あるいは議員)に対しては、補助金をいただいていたのなら、その御礼を申し上げる。いただいていない場合であっても、ご出席いただいたことについて御礼を申し上げる。
○園児たちに対しては、にこやかな笑顔を振りまく。(これは余談です)
これらになります。
もちろん、園舎建設の背景や当日の状況によって、細かなところは違ってしかるべきでしょうが、これらを押さえておけば、園長の役割として「はずす」ことはありません。
竣工式は、ともすれば機械的な無味無臭なご挨拶になりがちです。
ですが、せっかくの晴れの日ですし、何より皆さんはお忙しいなかご出席をいただいていますので、しっかりと気持ちを込めて御礼を申し上げたいですね。