結婚式 スピーチ原稿
1山本正さん、恵子さん、ご結婚おめでとうございます。ご両家におかれましても、さぞやお慶びのこととお祝い申し上げます。
私は、新婦の恵子さんが勤務しておられますニッタ自動車の中村でございます。僭越ではございますが、ご指名により、祝辞を申し述べさせていただきます。
2恵子さんが我社に入社されてから、早いもので6年になります。私は、恵子さんのお仕事ぶりをずっと拝見しておりますが、恵子さんは、業者さんなどに対する対応はもとより、内部の社員に対しても常に誠心誠意、実に細やかな心配りのできる女性であると大変感心させられております。そのような恵子さんですから、お引取り頂いております他社の方々の評判も大変よろしく、また、我社にも秘かに憧れる男性社員も少なからずいたようでございます。
3恵子さんは結婚を機に家庭生活に専念なされると聞き、私どもは内心大変残念に思っております。しかし、新郎の山本さんは大変誠実で優しい方であると伺っておりますから、きっとお二人で心温まる幸せなご家庭を築いていかれることでしょう。
4そこで、一言、私からはなむけの言葉を贈りたいと思います。
チエホフの小説に「結婚生活で一番大切なものは忍耐である」という言葉があります。我国でも人妻の美徳として、上辺は優しいが、芯の強さということを申します。芯の強さとは忍耐に他ならず、それが結婚生活に欠くことのできない大切なものであります。 恵子さんが、優しさの中にも芯の強さをもっておられる女性であることは、何よりも、勤続6年という実績が雄弁に物語っております。
結婚生活はいつも順風満帆なことばかりではありません。恵子さん、どうぞ、その優しさの中に秘められた芯の強さで、山本さんをいつも陰から支え、いつ如何なるときも、お二人で励ましあって素晴らしい家庭を築いて下さい。
5お二人の末永いお幸せをお祈り致しまして、簡単ではございますが、私のご挨拶とさせて頂きます。本日は、本当におめでとうございました。
アドバイス
1:新婦側の主賓の結婚式のスピーチの冒頭では、新郎新婦を名前で呼びかける事で厳粛な主賓の挨拶の中にも柔らかさのある結婚式のスピーチの出だしとなります。
2:新婦の会社の上司の結婚式のスピーチで、新婦の有能な仕事ぶりや女性としての細やかな心配りができる性格を披露することは、新郎側の家族にも大変よい印象を与える結婚式のスピーチになります。
また、「そのような恵子さんですから、お引取り頂いております他社の方々の評判も大変よろしく、また、我が社にも秘かに憧れる男性社員も少なからずいたようでございます」というユーモアのある内容を交えて、新婦を賞賛することで、結婚式のスピーチ全体が温かみのある和やかな印象を与える内容の結婚式のスピーチになります。
3「恵子さんは結婚を機に家庭生活に専念なされると聞き、私どもは内心大変残念に思っております。しかし、新郎の山本さんは大変誠実で優しい方であると伺っておりますから、きっとお二人で心温まる幸せなご家庭を築いていかれることでしょう」という結婚式のスピーチは、新婦がその会社でいかに大切にされてきたかを示し、辞められることは惜しいが、新郎が大変誠実で優しい方であると伺っているので、私は安心して大切な部下であった新婦を任せることができる。寂しいけど幸せになってほしいという上司の温かい、親心に勝る気持ちのこもった結婚式のスピーチになります。
4:ここではチエホフの「結婚生活で一番大切なものは忍耐である」という名言を引用していますが、このように名言やことわざを上手く交えて新郎新婦の門出を祝い、新生活への心構えや助言などの励ましの言葉を贈ることで、新婦の上司の結婚式のスピーチ全体が重みのあるしっかりとした内容のものになります。
5結婚式のスピーチの結びの言葉に、「お二人の末永いお幸せをお祈りいたしまして、簡単ではございますが、私のご挨拶とさせて頂きます。本日は、本当におめでとうございました」という格式のある決まり文句を用いることで、格調高い結婚式のスピーチとして結ぶことができます。
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