2024/09/29
ビジネスシーンでよく遭遇するスピーチ作成のちょっとしたコツをお伝えしたいと思います。特に、よく耳にする「起承転結」の構成について、ちょっと意外な真実をお話しします。
今回は、文章作成のアドバイス、よく耳にする「起承転結」の構成について、ちょっと意外な真実をお話しします。
結婚式や入社式、内定式、あるいは仕事始めなど、社長が人前でスピーチをする際に、「起承転結」の構成を用いるのは適切ではありません。
起承転結、実はスピーチには不向き
結婚式やビジネスの場で、スピーチを頼まれたことはありませんか?そんなとき、「よし、起承転結で組み立てよう!」と思った方も多いのではないでしょうか。実は、それが思わぬ落とし穴になっているかもしれません。
起承転結というのは、もともと日本の伝統的な文章や物語のための構成法なんです。つまり、主に「読み物」のために使われるものなんですね。ちょっと振り返ってみましょう:
「起」:物語の始まり。状況設定や登場人物の紹介など。
「承」:物語の展開。状況が具体的に動き出す部分。
「転」:物語の転換点。予想外の出来事が起こり、話が一変する。
「結」:物語の結末。全体のメッセージが明らかになる。
さて、これをスピーチに当てはめようとすると…どうでしょう?ちょっと無理がありそうですよね。
スピーチならではの難しさ
スピーチの場合、この4つの構成要素を無理に入れようとすると、話の「流れ」が悪くなってしまいがちです。ともかくイチイチ解説的に話をしていかないといけないからです。
特に「転」の部分が厄介です。 転換点をつくり出さなきゃいけないと思った時点で、全体がギクシャクしてしまい、聞いている人を混乱させてしまう可能性があります。
そもそも、プレゼンであれば別ですが、人前での挨拶で流れを「一変」させる必要がありません。(させたいのであれば別ですが)
あくまで挨拶(=思いを伝える)ことが目的ですので、自然な流れで、心のこもったメッセージを伝えることの方が大切です。