ご自分で弔辞を作成しようと思っている方が、初めにボールペンを書く手が止まるのは、あるいはパソコンを打つ手が止まるのは、書き出しの部分だと思います。
きっと、「スタンダードな書き出しはどのようなものか」とお調べになると思うのですが、ご発表の立場(会社社長や取引先の社長、孫代表や友人代表)で、そのスタンダードは変わってしかるべきですし、なにより、弔辞を発表する人の思い、キャラクターもあります。
ですから、これといった答えがあるわけではなく、だからこそ迷ってしまうのだと思います。
普段、私どもが作成する場合は、おおむね以下の3つに分かれます。
・1、無難な書き出し
・2、重みのある書き出し
・3、思いを一気に出す書き出し
1については、いわゆる無難な書き出しで、スッと内容に入っていけます。ご要望いただく機会が多いです。
2については、いわゆるドッシリした重厚感のある書き出しです。会社のお取引の関係で社長が述べる際によく用います。
3については、一言でパーンと気持ちがあふれる書き出しです。これは、孫代表や友人代表など、組織の関係性ではなく、個人のお付き合いの色合いが濃い内容のときによく用います。
これらは、私ども「弔辞の森」の書き出し方のテクニックではありますが、あくまでこれらはテクニックであって、一番大切なのは「弔辞を発表する方が故人に対してどのように思っているか」ですので、そこをしっかりと整理したうえで、脚色を施して表現する必要があります。