PTA会長の諸岡でございます。
皆さん、ご卒業おめでとうございます。
勉学に、部活動に、学校行事にと、さまざまなことに情熱を注いだこの三年間、長いようでいて短く感じたのではないでしょうか。こうして壇上から皆さんのお顔を拝見していますと、学校生活を懐かしみ、友との別れに寂しさを抱いていることが伝わってまいります。また同時に、その堂々とした佇まいと真っ直ぐな眼差しから、卒業という節目に誇りと希望を抱いていることが伺えます。「よくぞここまで成長された」と、私もとても嬉しく感じている次第です。
本校は、広い視野を持って自ら判断し、行動する力を養うことを目指しており、机上の勉学ばかりではなく、生徒自身が見て触れて学ぶことのできる機会を多く取り入れております。一年次の林間学校や二年次の修学旅行はもちろん、毎年行われる体育祭や学園祭もそうです。
そのなかで皆さんは、仲間たちと力を合わせてひとつの物事に取り組むことの大切さ、難しさを、身をもって経験し、相手、あるいは第三者の目線に立ち、気持ちや状況を理解して慮ること。それを踏まえて、今自分がどうすべきかをきちんと見極めること。そして、それを実行に移すという、本校を巣立っていくものとして一番大切なことをしっかりと身につけられました。だからこそ、今日こうしてここに立ち、ともに頑張ってきた仲間たちと肩を並べて新たな一歩を踏み出すことができるのです。
その輝かしい姿がとても眩しく、PTAの代表として、そして何より、皆さんと同じく本校を卒業した先輩として、誇らしい気持ちでいっぱいでございます。
さて、春からはいよいよ新しい生活が始まります。新たな舞台に立つということは、新たな出会いがあるということであり、それを通じて新たな経験、新たな発見をすることもあるでしょう。
「新しい」という言葉には、大きな希望が宿っています。同時に、「うまくいくだろうか」「大丈夫だろうか」と不安や緊張を感じてしまうこともあるでしょう。もしかすると、皆さんのなかにも同じように、新たな環境へ踏み出すことに不安を感じている人もいるかもしれませんね。
ですが、私は自信を持ってお伝えします。皆さんなら、きっと大丈夫です。
例えるなら、今の皆さんはまだ若木です。背も小さく、枝も幹も細い状態にあるわけですが、それはすなわち、あらゆることを吸収し、成長してゆける可能性を示しています。これから歩みを進めていくなかで、どんどん幹を太くし、深く根を張り、大きく枝を伸ばしていくことのできる無限の力が、皆さんの内側に秘められているのです。
どんなことにも挑戦する勇気を持ってください。失敗を恐れる必要はありません。本校で過ごした三年間という確固たる土台が、皆さんを支えてくれます。そして、お世話になった先生方をはじめ保護者の皆様、そして私たちも、聖鈴高等学校という絆のもと、皆さんを支えています。
ですから、どうか安心して輝ける未来への第一歩を踏み出していってください。皆さんが、自らの手で切り開いていく未来がどのような光を放つのか、今から楽しみにしています。
さて、保護者の皆様。お子様が立派に成長され、本日、卒業という門出を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。今日という節目により、我々の子育てはひとつの区切りを迎えますが、子どもたちの人生はまだまだこれからです。今後とも、温かな眼差しでもって、彼ら彼女らの行く末を見守ってまいりましょう。
校長先生並びに教職員の皆様におかれましては、子どもたちひとりひとりに目いっぱいの愛情を注ぎ、導き、成長をお見守りいただきましたことに、ただただ感謝を申し上げるばかりです。三年間、本当にありがとうございました。
最後になりますが、卒業生の皆さんが素晴らしい未来を歩んでゆかれることを心よりお祈りし、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。
本日は、ご卒業誠におめでとうございます。
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