【はじめの挨拶】
私どもはソレイユ・テニススクールというテニスのスクールを運営しておりまして、お客様にスキルアップしていただきながら、より一層楽しんでいただくことをモットーとしております。
新郎の彰弘くんとは六年前、弊社が開業した当初からのお付き合いで、普段は親しみを込めて「彰弘」とお呼びしております。本日、このように改まった席ではございますが、いつもどおりに呼ばせていただきますことをお許しください。
さて、彰弘は入社当初から一貫して、第一分校の支配人として、また、テニスのコーチとして頑張ってくれているわけですが、彼の仕事ぶりはと言いますと、まさに非の打ち所のない活躍を見せてくれています。第一分校は、もともと別会社が運営していたという背景があるのですが、彼に任せてからというもの、それまでの赤字を約半年で黒字に塗り替え、会員数も倍以上にまで伸ばしてくれました。
なぜそのように急成長を遂げることができたかと申しますと、彰弘が優秀な人間であるということはもちろんですが、何より、彼がスタッフ達とのコミュニケーションを欠かさず、第一分校をひとつのチームとしてまとめあげてくれたおかげです。レッスン以外の時間にもスタッフ達とたくさん話をして、自分の思いを伝え、一人ひとりを大事にする。そういう姿勢が皆に伝わり、心をひとつにするに至ったのでしょう。これは誰にでもできることではありません。何より彼はテニスが好きで、テニスが好きな人が好きという根源的な力があり、人として持っているものがあってこそ、結果がついてきたのだと私は思っております。
初めて会ったときは、目力が強くて、「なんだか生意気そうなヤツだな」と思っていました。しかし、何度も腹を割って語り合い、互いの気持ちを伝え合ってきた今では、彰弘がいてくれるから安心だ。なんなら、うちになにかあったときは後のことを彰弘に任せてもいい。本気でそのように思えるほど私は彰弘に、血の繋がり以上に強固な、全幅の信頼を寄せております。
本日、大事な彰弘の一世一代の晴れ舞台です。早紀さんと並んで幸せそうにしている姿に、上司部下といった関係を超え、人として、本当に幸せな気持ちでいっぱいで、熱いものがこみ上げてまいります。
これを機にお二人は新たな人生を歩んでゆかれるわけでございますが、結婚生活では、夫は亭主関白にならず、奥さんの手のひらの上で転がされているくらいがちょうどいいものです。彰弘にはぜひ、早紀さんを一番にたてるということを忘れないようにしてもらいたいと思います。
本当は「仕事よりも家庭を第一に」と言いたいところですが、彰弘のことです。きっと仕事への情熱は冷めないだろうと思いますので、仕事ではリーダーシップを発揮し、家庭では早紀さんの言うことをよく聞くという形で、仕事と家庭を両立しながらお二人の未来へと進んでいっていただければと思います。
彰弘。いつか話したように、私たちはソレイユ・テニススクールを自分たちの運命を託すことのできる場所にしようと思いながら歩んでいる仲間です。だから、何か困ったことがあったらいつでも言ってください。彰弘のことを幸せにするために、私は全力できみを支えます。会社のため、お客様のためよりもまず、仲間のため、自分自身のために頑張ることのできる場所。それがソレイユの存在意義です。だから、これからも一緒に前へ進んでいきましょう。
そして、彰弘くんのお父様。彰弘は、人という財産を築き、残してゆける素晴らしい人間です。そのためにいつも頑張っていますし、確実に育っています。人を残すことにおいて、いずれはお父様をも超える人間になれるよう、これからも私なりに指導してまいる所存ですので、どうか安心して彰弘のことを見守っていてください。
早紀さん。彰弘は千人、万人に一人と言っても過言ではないほどのイイ男です。言わば、早紀さんは宝くじに当たったようなものだと、私は自信を持って言えます。とはいえ、仕事を頑張りすぎる帰来のあるヤツでもありますので、どうか支えてあげてください。よろしくお願いします。
【締めの言葉】
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